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6/4:ドウザライトシング

ネームが直し直し…。

 

町山さんが今のアメリカの黒人人権デモに関連してスパイク・リーの「ドウ・ザ・ライト・シング」の感想を求めていたので、見てみる。

オバマ前大統領がデートで見たことで有名なこの映画。DVDでは吹き替えがなかったんだけど、Netflixでは吹き替えが付いていた。オリジナルでやってくれたのかな、ありがたい。

 

うーん、この映画を一言で言っちゃうと「建前だけで人種が仲良いフリをするぐらいなら、戦争した方がいいぜ」みたいな映画。これを見たおかげで「ブラッククランズマン」をもう一度考え直せたかも知れない。いくら黒人の地位が上がったところで、白人の社会のなかでの地位の向上でしかなく、かけ声かけて白人と黒人が仲よさそうにしていても、黒人からしてみたら搾取の続きでしかないんだ、というおそらくスパイクリーの感想。イタリア系白人と黒人がいがみあいながらもなんとなくやっている感じは、グリーンブックを思わせるけど、最終的にはそんな仲良しのふりをしたって全部クソ…みたいな。一応「仲良くするのも大切だ」って言う老人もいるけど、どっちが本音なのか一目瞭然。この視点はすごい刺激的。

 

まあ、例えばいじめっ子に殴られた後で、いじめっ子が反省して「これからは仲良くしようぜ!」って言われても殴られた方は「いいけど、その前に1回殴らせろ、いや、そのことで心も苦しめられたから全部チャラになるまで待ってくれ」ってなるだろうね。

 

ただ、このこの映画、その先がない。じゃあ、どうするんだって部分がない。ヴァンダリズムって言葉があって。抗議としての破壊活動。昔大学にいたときに見たけた光景で、出来たばっかりの設備とか次の日には壊されてたりするの。学校と対立してる学生がやってるんだけど。これって、問題提起でも答えでもなんでもなくて、ただただザマミロみたいな。落書きみたいな行為だと思ってたですわ。この映画も答えがなくって、ただただ社会の欺瞞にスプレーを吹きかけるようなお話。逆に言うと、この国じゃあ、それぐらいしかやれることがないということだろう。現実、今でも白人と黒人がケンカしたら黒人だけ撃たれるし、アメリカの黒人はずっと戦争してるのかも知れない。(黒人が鬱憤を晴らすためにイタリア人やユダヤ人が巻き込まれてしんどいめをしてもいいんだってのは、ブラッククランズマンでも変わってないすね。)

 

でも、建前もちょっとは大事じゃないかw?「ゲットアウト」でもそうだけど、黒人に理解を示そうとする態度がもう差別なんだ!とか言われてしまうと、どうしましょう。いじめっ子を気がすむまで殴ってしまったら、仲良くなれるのかね?仲良くはなれないだろうね。多少気は晴れるかも知れないけど、傷は余計に広まってしまう訳で。でも、この映画を見て、ハンパに「わかるわかる」なんて言おうものならスパイクリーにゴミ箱投げつけられそうだしな。

 

でも、今のアメリカみてると、ホントにすごいことが起こってもおかしくない。格差がとんでもないし。コロナでさらに拡大しそうだし。黒人に貧困層を合流させられそうなカリスマ人間がでてきたら、すごい大きなうねりになっちゃうかもね。社会主義が失敗してなかったら、革命が起こっても不思議じゃない。

wakakitamiki * 映画 * 23:59 * - * - * pookmark
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