<< 3/6:デッドオアアライブ6 | main | 3/8:普通の一日 >>

3/7:僕らはユーミンの子供

ユーミンのコンサートに行ってきた。

雨の武道館。今回のツアーは今までのユーミンのライブをダイジェストで振り返る「タイムマシンツアー」なるもので、大盛況。埼玉SAでこないだやって、この後横アリや幕張でもやるというのに、武道館も連日満員。お客さんはほとんど女の人。

 

いきなり言っちゃうけど、ボクはユーミンの音楽を人生に中心に据えたことはなかった。最近レコードで荒井由実時代のアルバムを揃えたけど、全盛期のアルバム一枚も買ったことない。特に松任谷になってからのユーミン世界観は、ほぼ「女子の事情」一色で、男が「わかるぅ〜」という要素はまるでなかった。女の人の世界への好奇心はあったけども。

 

そのボクがこのコンサートに行ったのは、最近ボクに訪れている「昔からやってる人のコンサートは、見られるうちに見ておいた方がいい」という思い出作り要素に他ならない。エリッククラプトンしかり、キングクリムソンしかり。

 

…なんて、思ってました。始まる前は。

 

コンサートは「ベルベット・イースター」から始まった。いきなり衝撃が走る。声がおばあちゃんなのだ、マジで。黒柳徹子のモノマネがユーミンは得意だそうだけど、普通に素で徹子さんだよ。2曲目「ヴィーナスの誕生」、4曲目は「WANDERER」こちらも名曲だが、やっぱりユーミンの声が厳しい。

 

ところが、5曲目の「ダンデライオン」。

 

ワシ、謎の号泣。

 

自分でもビックリしたけど、この辺りから急に目から涙がボロボロ出てきてしまったんだ。こんなに美しい曲があっていいのか。いやしかし、それにしても、こんなに涙出るか?「守ってあげたい」「Hello My Friend」、ずっと涙ボロボロ。知らない曲だと何ともないんだけど、少しでも知ってる曲が来ると、何かがこみあげてくる。あれだけ大ファンだったボウイやポールマッカートニー、サザンでもこんなに涙が出てきたってことは一度もなかったのに。

 

確かに、ユーミンを自分の人生の中心に据えたことはなかった。でも、自分がユーミンがいた時代のど真ん中で生きてきたってことを思い知った。ユーミンがデビューしたのが1972年。それはボクが生まれた年でもある。10代、20代は特に、もうずーっとユーミンがどっかで流れていた。ユーミンの音楽は日本がとんでもない成長を続けた時代のBGMで、ボクらから見るとあこがれの塊のような世界だった。結局ボクが大人になったときにはバブルがはじけていてスキー天国も、サーフ天国もなかったが(バブルが続いていても絶対やってなかっただろうけどね)。ただでさえ美しい曲が、時代と思い出のパワーをまとってボクに襲いかかる。

 

それにしてもユーミンのいつまでも元気で少女なこと。3曲に1回は衣装替えして、サーカスあり、ダンスあり、豪華なセットにプロジェクション。最近ライブがシンプルになっていくなかで、これだけの段取りの多い豪華なステージを続けているのは大したものだ。65才ですよ。昔のビデオ見てると、自分の作る歌が自分でも歌うのが大変で、あがっちゃうのでステージを派手に飾り立てて紛れさせてるって言ってた。本来は歌も歌いたくなかった文学少女が、何百万人もの人間を楽しませるエンタメ女王を演じるというのは、ある種の奇跡みたいなものだと思う。しかも、円形のステージだったからわかったけど、歌詞を映すプロンプターがないwつまり歌詞も覚えてるってことなのよ。これだけ段取りが多いコンサートで振り付けもバッチリあわせて、歌詞も頭に入ってる。すごいね。プロンプターガン見でカラオケボックス状態の桑田佳祐さんとエラい違いよw

 

アンコールの最後の曲は「やさしさに包まれたなら」。ユーミン「みんなで一緒に歌って下さい!」だって…、もう、ここでこんな曲やられてしまったら感極まって一言も出てこない。

 

ボクはユーミンの音楽につつまれて生きてきたんだなぁ…。リフレインが叫んでるとか、真夏の夜の夢とか、ノーサイドとかなかったし、スーパーミラクルヒット曲で固めた訳ではなかったけど、大満足。ユーミンの曲のすごさをイヤと言うほど見せつけられた。これで瞳を閉じてとかやられたら、脱水で死んでたかも知れない。

wakakitamiki * 音楽 * 23:59 * - * - * pookmark
このページの先頭へ