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11/14:「売れる」の方程式

今話題になっているという島田紳助のDVD、サンデーの原くんからも勧められたたので、買ってみた。

 

 

話題になってるのは、紳助がNSCでやったお笑い授業の録画。研究好きの紳助の研究発表を大々的に行ってる。

 

授業を大ざっぱにまとめると。

 

1・お笑いの「努力」は時間の無駄。知恵を磨け。

2・自分の力(X軸)を見極め、時代の流れ(Y軸)を研究し、そのXとYが合わせるところに「売れる」がある。

3・負ける戦はしない

4・人と違う情報ソースを持て

 

こんな感じ。というか、こう書くとホントに大したことを言っていない。どこにでも書いてあるようなことだ。おうおうにして成功者の話す哲学というのは本質を語っていない。

 

ところが、この内容が、紳助が話すとすごいことを言ってるように聞こえる。これこそが、この授業の真価だと思う。

 

紳助は実に自分の見え方というものをわかってる。まず冒頭で「自分らがやってる努力は時間の無駄!」と聞いてるものを完全否定し、その後、結局努力の話をする。「君らはまだ理解できひんやろうけど、高いレベルにあるものはみんなこのことはわかってるで」、という謎のキラーワード。これ、こないだ落合が大谷のこと話すことに全く同じレトリックを使っていた。君らにはわからないけど、俺はわかる。というやつ。

 

このマウント話術。相手を思考停止させて、自分の意見を上書きしていく力こそが、紳助の力。つまりX軸。そして、自分より力が上の人間とは戦わない。さんまと共演したらひたすら立てる。この処世術!だからうえの「3」だけは聞くべきところがあった。

 

テレビの向こうの人間の心をいかに操るか。これに関しては漫画家も結局同じだと思う。漫画家も読者に対して、「俺はお前よりすごい!お前はだまってみてろ!」というか、「俺はお前のことを一番よくわかってる。仲間だ」というか…読者を思考停止させて自分の世界観に導入させてないと何も始まらない。アイデア内容キャラクターなどより前に、「語り口」という最重要の要素がある。これは催眠術みたいなもので、本当に天性のものだと思う。漫画家で売れてる人というのは実際会って話しても、周りに自分の思想を植え付けていくようなところがある(もちろん、すべてに当てはまる訳じゃないけども)。

 

僕もかつてそういう圧があった。僕の昔の典型的な話し口というのがあって、まず人に先に話をさせる。例えば好きなアニメなに?とか聞いて、それを聞いた後でそれを徹底的に否定する(サイテー)。とにかく無双。誰が話し初めても最後は僕で終わる。終わりたい。自分で言うのもなんだけど、漫画家になるべくしてなった人間だと思う。

 

でも、今の僕は相手をバカにしない。「みんなで一緒に考えていこう」というリスペクトが出てきてちゃった。思考停止に持ち込まない。こういうところが僕の漫画を難解にしてる部分だろうね。

wakakitamiki * ふとした話題 * 23:59 * - * - * pookmark
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