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8/6:神のみぞ知るセカイ あとがき

未だにツイッターで「今ようやく読み終わりました」。というレスをもらったりしますが、そろそろ皆さんも最終巻を読み終わった頃でしょう。そろそろ頃合いかと思いまして。

まだ少しも読めてはいませんが、ペーパー応募の封筒のなかにもおそらく色々な感想が溢れている気がします。色々な考えが(特に真剣に読んでいた人ほど)、わき出てしまうような、そういう最終回だったと思います。



最終回。


しかし、はっきり言いますと、神のみは終わっていません
ただ、ある視点においては終わりました。

ちょっと昔の話、神のみの連載が始まったばっかりの時に、畑先生から「連載のなかで何回か最終回みたいなものを作ったらいいですよ」って言われたことがあります。その時は連載が始まったばっかりで、それがどういうことかよくわかりませんでした。しかし、結果として、神のみぞ知るセカイという話には4つの最終回があったように思います。

1つ目は、灯編の最終回。
2つ目は、女神篇の最終回。
そして、3つ目が今回の連載の最終回です。

とすると、最後の1つは?


今の僕の心境は、設定は残ってるけど、物語は終わった。そういう感じです。

過去編が始まった時から、桂馬君からのSOSを感じていました。桂馬がこの旅をやりたがっていない。この先に出会うことや、そのフラグの持つ意味というものを桂馬はわかっていたのでしょう。特に天理に関わること。桂馬は全てが見える男なので…。一方で、僕は物語を続けないといけない。過去編は物語も緊迫している状況で、陰鬱な主人公と作者との間も非常に緊張感が立ちこめる感じになっていました。

毎日続く桂馬と僕の相談でネームは決まらず、締め切りはどんどんギリギリになって、僕の顔と頭には湿疹だらけ。桂馬が教室にこもってしまってフラグを断ち切ってしまった時は、まさに僕の気持ちも同じ気分でした。僕は過去編で女の子たちが桂馬を救うような展開を考えていましたが、桂馬はその展開すら拒否してしまいました。桂馬も本当に苦しんでいた。


しかし、その桂馬を天理が決死で引き戻し、桂馬に主人公としての覚悟を決めさせてしまいました。天理は本当にすごい女の子です。


その桂馬と天理を見て…僕は桂馬を解放してあげたくなってしまいました。この物語は桂馬の物語なのだから、僕の物語より優先されるべきだろう。僕はそこから方向転換して、桂馬の望む結末に向けて進みました。そう決めたら、一切の悩みはなくなり、最後まで一気でした。



桂馬の選んだ結末。これは「理想の結末」だったのでしょうか?それはわかりません。

この結末は、成長話でもない。そういえば、アニメ女神篇の会議で倉田さんが「桂馬はあしたのジョーみたいにゲームの世界に殉じて孤独に生きるべきだ」とおっしゃっていました。そういう結末も1つの理想だと思います。もしくはハーレムエイドも場合によっては理想だったかも。そもそも、この話は「理想」というものについて、桂馬がずっと考えるというお話だったように思います。完全であれば理想なのか、そもそも、なぜ理想が必要なのか。でも、理想が完全に成立するのであれば、考えることすら必要ないかも知れない…。

ただ、桂馬はああしなければならなかったことは確かでしょう。望んでいたことであるにもかかわらず、桂馬は決して笑ってはいませんでした。でも、理想の世界が笑顔で満ちてるとも限らないのでしょう。桂馬は最後まで桂馬であり続け、僕は最後まで彼に教えてもらいました。



そして、後には、触れられなかった物語が残りました。

ユピテルってなんだったの?過去編の冒頭であった桂馬と桂馬が会うシーンの意味は?ハクアや地獄のことは?女の子たちのその後は?

これはいずれお話することにします。勝手にやめておいて、またやらせてくれってのも虫の良い話ですので、ちゃんとした発表の場があるかわかりませんが、何らかの形でやろうと思います。この一文で、地獄の連中の結末にご不満の方々は矛を収めてもらえると幸いです。そう、まだわかりませんが、この最後のパートは、違う語り部によって語られるべきでしょう。


少なくとも、桂馬という神様の物語はひとまず終わりました。神のみぞ知るセカイは、僕が初めて描いた「マンガ」と言えると思います。物語を通じてキャラや読者の人と交流し、それを積み重ねていくうちに、自分もマンガのなかにとりこまれて、世界と一体化していく…そういう、ほとんど超自然的な感覚を何度も味わえました。それゆえに、自分の喜び、悩み、願いが現実とマンガを行き来して現れる。自分の血肉を分け与えた分身。これが連載というものだと実感しました。毎週、生半可なプレッシャーではなかったですが、それに答えてくれる主人公。優しきキャラクターたち、苦しい時にいつもホっとさせてくれるエルシィ。そして、現実の世界の現場のスタッフさんや担当さんの助け、読者のみなさんの励まし(たまに叱咤)、神のみアニメ、かのんちゃんのイベント、テレビで流れ続けるニュース、バラエティ、映画、僕がふれあった全てが僕自身を通じて、神のみに流れ込んでいます。僕に関わってくれた皆さんに、ただ今は感謝の一言です。

ひとまず、神のみは終了いたしますが、完結ではありません。いずれまたどこかでお会いしましょう。


まあ、実際終わってないんですけどね〜w昨日も神のみの仕事してるんで(苦笑)。


んでもって、新しいレンガも積んでいかなければならん。
そして、今日発売のサンデーでは僕の読み切りが載ります。
タイトルは「洋菓子店ギャラクシー」ですよ!

これは実は神のみが連載する前に考えていた話なのです。
是非読んでください。そして、アンケートも出してください、お願いプリーズ。
これで悪かったら、神のみの続きもかけねーっすよ!
感傷に浸ってるヒマすらない。

wakakitamiki * 神のみぞ知るセカイ * 04:04 * - * - * pookmark
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