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5/3:その2・「セカンドデビュー」

自分の思い出を語るのが好きな私ですが、できれば続けて話したい話があったので。ちょっと予告。




ボクの仕事場のアシスタントはみんな連載を目指す、プロの卵たちです。みんなやる気満々で、マンガにかける情熱はもう半端じゃない。ボクが20台前半の時に、あそこまでマンガのことを考えていただろうか・・・。本当に敬服する。


そして、みんな、それぞれの壁にぶつかっているのです。
作品的な壁、人間関係の壁、チャンスの壁・・・。プロの漫画家になるってのは、本当に大変なんだよ。



担当さんに言われたですよ。「若木さんからも何かアドバイスあったら言ってあげてくださいよ、みんな参考になると思いますよ」なんて。


ボクはまだ連載作家としては新人なんですが、それでも、アシスタントにアドバイスするだけなら簡単にできる。不思議なことに、連載を獲ってみて振り返ると、あれだけ苦しんでいた連載を獲れてない時の問題、そして解決まで大体わかるようになるんですよ。一度越えた場所だし、そこは「何となく」では越えられない壁だから。


でも、その壁は自分の力でしか越えられないし、仮に壁の越え方を教えても、壁にぶつかってる人は、ボクの言ってる意味がわからない。だから、ボクがあんまり言っても、「わかりきったこと言うな」みたいな感じで、押しつけられているようにしか聞こえないだろう。


人が教えられることは限界がある。バクマン読んだり、漫画の描き方入門を見たり、漫画学科行くのは、ある程度は有効。でも、漫画の描き方入門の延長線上に、プロの漫画家はないと思う。




ただ、ボクも担当さんに言われてから、色々考えて。まあ、せめて、自分がどういう風にプロの漫画家として連載を獲ったのか、という話をブログで書いていこうかなと思う。暇があったらね。とにかくボクは、プロになるためにぶつかった壁の回数には自信があるからさ。これは初心者向けの話じゃない。でも、もう担当さんがついた、もしくは、漫画を書くことに自覚的になってきたプロ指向の人には、少しぐらいは参考になるかも知れない。

自分の体験談からまとめた、漫画家になるためのステップの話。
まあ、こんな感じの話を。


自分も含めた新人の多くがハマる一つの法則として、


「3作目のクレバス」


というものがあるんじゃないかな。新人賞に応募し、受賞なんかして、担当が付いて・・・いよいよ漫画家になれる!と思った新人が直面する壁。


1作目。これは受賞作だ。技術的には未熟だが、描きたいモノを描いて、のびのびとした作品だ。初めてついた担当さんも「面白かったよ!これから頑張っていこうね!」なんて言ってる。やるぞー!


2作目。受賞後始めての作品。やる気は満々。まだ20才そこそこ。オレ、マンガ界に現れたニュースターじゃないかな?!ってなもんだ。ネームなんか3日で描いてしまったよ!担当さんに見せたら「うん、おもしろいよ」と言ってくれる。やった!「でも、これからプロのマンガ家になるんだから、読者にもっとウケるように直していこう。」わかってます!了解!早速直す。おお、なんか、プロの漫画家になった気がする。2作目も無事完成。これは残念ながら、買い取りにはなったが、掲載されなかった。まあ、まだまだ未熟だからね!でも、次は見てろ!


さあ、3作目。まだまだやる気だ!担当さんから色々アドバイスも受けたし、今度はボクの一番の傑作が描けそうな気がする!担当さんの言いつけも守ったし、自分でも最高傑作ができたぞ!もしかしたら・・・「これで連載行こう!」なんて言われたりして・・・てへへ!早速、完成したネームを担当さんに見せる!

担当さんの感想。





「う〜ん・・・・なんか、今回はイマイチだね」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・突然、自分の周りに、霧が立ちこめ始める・・・。なぜだ・・・・?前は面白いって言ってたじゃん!今回は、自分でも前よりよくできたと思ったのに・・・絶対にうまく行ったはずなのに・・・?なんで、面白くないの?



1年後・・・。



あれだけ面白いように描けていたネームが1pも進まない。何を書いても面白く思えない・・・ネームを描きながら思うことは、担当の野郎はオレをつぶそうとしているじゃないかという恨み・・・自分の漫画にこだわるくせに、自分の漫画が何だかわからない・・・オレよりつまらないヤツがなんで連載とか取ってるんだ!という成功者への嫉妬と自己嫌悪の毎日・・・・。



・・・・・どうして、こういうことが起こってしまったのか?



マンガ賞なんか受賞して掲載されることを、デビューなんて言う。同人やネットなら表現しようと思った時がデビューだ。でも、そこから、商業マンガ家として独立するまで・・・いわばセカンドデビューに至るまでの話。


ま、時間を見て、ちょぼちょぼ書いていきます。
wakakitamiki * セカンドデビュー * 18:10 * - * - * pookmark
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