2/26:ラスト新宿タダシヤナギ
タダシヤナギが新宿タカシマヤ「パティシェリア」の取り扱いが終了ということで、最終日の26日にギリギリ飛び込みで行ってきました。
モンブラン。これは懐かしい…。パティシェリアがタカシマヤの登場したのが2007年(自分のブログがその頃から続いていることにもビックリ)。その頃はイートインもあったのでそこでタダシヤナギのモンブランを食べて、美味しさにビックリしたものです。なんと17年前ですよ。パティシェシアは当時ではすごく意欲的なコンセプトだと思いましたけど、そこにタダシヤナギが来る、というのが本気を思わせましたよね。ホントにありがとうございましたと言いたいです。
パティシェリアも何とか続いています。
しかし、今の状況を鑑みると、昔とは大分洋菓子を取り巻く状況も変わってしまいましたね。
ボクが17年前にケーキ屋巡りしてる時の常套句がありました。それは「普通のケーキも、いいケーキも、同じ値段!」というものです。昔のケーキの値段は、街のケーキ屋さんで300円台、すごくこだわってるケーキ屋さんでも400円台。相当に高級なケーキで500円台。という感じでした。イデミスギノに初めて行った時にケーキがどれも500円超えてて、「さ、さすが銀座のケーキは高い!」と思ったものです。その時に高すぎるケーキでおなじみだったサツキのスーパーショートケーキ(いちご)が1000円。これが上限、そういう感じでした。昔は。
標準のケーキ屋と美味しいケーキ屋の差が50円〜100円ぐらいしか無かったんですよ。だからこそ遠くまで買いに行く甲斐があったし、電車賃を払っても十分元が取れるわ。と思っていたんです。だから、パティシェリアができた時もすごく嬉しかったのです。
それが今はどうでしょうか。コージーコーナーでも400〜500円。こだわったケーキ屋だと600円〜700円。街のケーキ屋でも普通に1000円のケーキが登場しています(定番商品の値上げがしにくいせいか、季節ものが高くなる)。それぐらい原材料が高騰してるんです。本当なら、お店はもっと値上げしたいんですよ。生ケーキは利益が小さいから。でも、住宅街のケーキ屋だと600円とかなかなか付けられないです。なので、ケーキの大きさが小さくなってくるし、本来安いものの値段がどんどんあがります(例:シュークリーム)。パティシェリアのショーケースを見ていると、街のケーキ屋のコストとの戦いと言うモノをすごく感じます。伊勢丹のイーズとかパレスホテルとか土俵が違うというか。パレスホテルは通常のショートケーキがもう1000円。ちなみに、昔の上限だったサツキのスーパーショートケーキ(いちご)は現在エクストラとなって3456円です。
ボクも今でもよくケーキを買いに行きますが、電車に乗って、ケーキ買って帰ってきて、全部で4000円とか。昔みたいに大量に買ってバクバク食べて、食べきれなかったら明日食べるかーみたいな食べ方もったいなくてできません。しかも、価値観がアップデートされてなくて、700円とか800円だと美味しくて当然、という気持ちになってしまうんですよ…。だからよっぽど美味しくないとリピートしないし、近場ばっかりになってしまいます。街のケーキ屋さんは本当に大変だと思います。
昔のようなケーキの素敵な時代は終わった、という気がします。給料が上がって、ケーキが1000円でも軽い気持ちで買える時がやってきて欲しいです。